* やぼ(野暮)
雅楽の楽器であるしょう(笙)からきている。笙は17種類 あったが、そのうち「や(也)」と「ぼ(亡)」という楽器 は、見かけだけで音が出なかった。なんにも役に立たないこ
とを「やぼ(也亡)」というようになった。他の説、「やふ (野夫)」が転じたものとか、いなかもの(田舎者)という 意味の「やぶしゃ(藪者)」からきているという説。
* べらぼう
江戸時代、「べらぼう」とよばれた老人がいた。異様な姿で 見世物小屋に出て、客を笑わせていた。そこから醜い人のこ とを軽蔑する言葉になった。別説、のりを作るとき、米をつ
ぶすヘラを「べら棒」といい、飯を食うだけで、何の役にも 立たないものをいうようになったとか。
* へなちょこ
明治の頃、野崎という新聞記者が料亭で見事なさかずき(盃) を目にした。酒を注ぐとすっかり酒を吸い込んでしまう。野 崎はあきれ返って、この盃を「へんな土製のちょこ(猪口)」
だから「へなちょこだ」といったのがはじまりとか。
* はめをはずす
「はめ」は「はみ」からきている。「はみ」とは馬を制御するために、くわえさせる金具のこと。これをはずすと、馬は自由になり勝手に動き出してしまうことから。
* 二の句がつげない
雅楽の歌からきている。この歌は、三段に分けて歌われるが、一段目は「一の句」といわれ低音域。二段目を「二の句」といって高音域。三段目は「三の句」といって、中音域になっていた。「二の句」を歌うものは、高音域を続けなければならず、息切れすることが多かった。「二の句」を続けることは難しいという言い回しからできた言葉。
* にっちもさっちもいかない
そろばんの用語。「ニチン(ニ進)」「サンチン(三進)」という計算からきている。「二チン三チンにもいかぬ」すなわち、どうしようもなく、物事が進展しないときに使われる。
* つつがなく
漢字で書くと「恙無く」となる。「つつが(恙)」とは、草の中に住んでいて、よく人をかむ毒虫のことをいう。ツツガ虫病などという病気もあるが、ここからきたものであろうか。中国では、「ヨウ」と発音し、病気や災いを、ヨウ(恙)という架空の毒虫に、象徴させたものである。すなわち「つつがなく」とは、無病息災ということになる。
* ちょろまかす
「ちょろを負かす」からきている。「ちょろ」は江戸時代にあった小さなてんません(伝馬船)。機動力があり、小回りがきいてスピードが出たので「ちょろ船」とよばれた。この船より、なお素早いという意味から。
* でいすい(泥酔)
正体を無くした酔っぱらいのこと。「泥」は虫の名前で、中国の書物「異物志」の中に出てくる南海に住む空想上の虫。骨がなく水中では活発だが、水を出ると酔ったように正体を無くし泥のかたまりのようになって
しまうという虫。
* だんな (旦那)
もとは古代インドの仏教用語。 この言葉は、西洋に伝わり、「マドンナ」の「ドンナ」へ。 さらに、英語の「マダム」に変化。フランス語では「ノー
トルダム」となった。「ノートル=我々の」「ダム=夫人」 このように西洋では婦人の意味になってしまった。日本では、 はじめは、「施主」とか「檀家」とかいう意味で、僧侶だけ
が使っていたようである。寺に金銭などを寄進する、ありが たい人が「旦那」だった。それがいつのまにか、一般化され、
相手を敬う言葉になり、客や主人をよぶようになった。現在 では、さらに一般化され、奥さんが、自分の夫をいうように なったという「ありがたいお話」・・・
■けじめ けぢめ
辞書には、
(1)あるものと他のものとの相違。区別。差別。「善悪の―」
(2)道徳や社会的規範に従って言動に表す区別。言動における節度。
「公私の―」「師弟の―」
(3)次第に移り変わってゆく物事の、前とあとのちがい。「うちつぎて、
世の中のまつりごとなど、殊にかはる―もなかりけり/源氏(若菜下)」
(4)隔て。しきり。「こなたかなた御几帳ばかりを―にて/源氏(若菜下)」
――を食・う
人から差別される。ばかにされる。
「汝等に―・ふ様な、そんな二才ぢやあねえぞ/歌舞伎・三人吉三」
――を付・ける
(1)区別をはっきりさせる。
(2)過失や非難に対して、明白なかたちで責任をとる。
Googleでひくと
◎囲碁用語の「闕(けち)」から来たとする説があります。
◎平安の時代に、好いたおとこに袖にされた女性がその腹いせから、
自分の長い黒髪で寝ているおとこの首をしめて「毛締め」をつけたこと に由来するという奇説もあり。
まず、けじめのめは「目」で境、境界を表わすと考え、けじは、「闕(けち)」を取る。闕は、「けつ、完全に備わっているべきものが、足りないこと」なので、合わせて「あるべきものとないところの境界をはっきりさせること」となります。抜けているところの境界。「けじめをつける」とは、
「何が抜けているのか、足りないのかはっきりさせる」こととなります。 けじめの語源は、闕目(けつめ)?
■「だらしがない」っていうけれど、「だらし」って??
だらしないの語源は「不しだら」からきたもの。
現在業界用語などと称して単語の前後を逆にして読んだりするが 実は江戸時代の江戸っ子のあいだにも、そういうはやりがあって 「不しだら」つまり「しだらない」という言葉を、それを「だらしない」
と言い換えるのが当時の流行だったわけ。
ほかに有名なのは「新しい(あたらしい)」もともとは「あらたしい」が 語源。よく新たなるたびだちなどというでしょう。後は「山茶花(さざんか)」 もとは「さんざか」ところでもとになった「しだら」なんですが、その由来は
自堕落からきたともいわれてますし、梵語で秩序という意味のsutraからきてるとも
■「ほーんとfragileなやつ」といわれ。で、ふらじゃいるって?
fragile
【レベル】8、【発音】frae'dз(э)l、【@】フラジャイル、フラジャル
【形-1】 壊れやすい、もろい、割れやすい、脆弱{ぜいじゃく}な、傷(が)付きや
すい、駄目{だめ}になりやすい、危うい、軽い、か弱い、はかない、きゃしゃな
【用例】
・ Didn't you notice the "Fragile" sticker? : 「割れ物注意」のステッカーに気付かなかったの?
・ Fragile -- Handle with Care. : 壊れ物・取扱注意。
・ I handle small, fragile antiquities. : 私は小さな壊れやすいアンティックの品
物を取り扱っている。
・ This is a fragile item. : これは壊れやすい品物です。
【形-2】 実質{じっしつ}のない、不十分{ふじゅうぶん}な
【形-3】 束の間の、逼迫{ひっぱく}した
【用例】
・ A fragile pact of peace was negotiated. : 束の間の和平条約が取り決められ た。
【形-4】 虚弱{きょじゃく}な、元気{げんき}がない、調子{ちょうし}が悪い
【用例】
・ She looks fragile. : 彼女はか弱い感じの人だ。
・ The economy remains fragile amid the uncertainty of the stock market. : 株式市場の先行き不安の真っただ中で、景気は依然として脆弱だ。
◆【結び付く名詞(頻度順)】peace, coalition, state, cease-fire, life,
recovery, situation, government, egos
Fragile -- Handle with Care.
割れ物----取扱注意、易損品
◆輸送品のパッケージに表示される。
fragile administrative underpinnings
脆弱{ぜいじゃく}な行政基盤{ぎょうせい きばん}
fragile alliance
もろい提携{ていけい}
fragile article
壊れ物、傷みやすい品
fragile artifact
壊れやすい芸術品{げいじゅつ ひん}
fragile as
〜のように壊れやすい、もろい
【用例】
・ She's as fragile as a baby sparrow.
・ Children are not as fragile as the deboers say.
fragile beauty
繊細{せんさい}な美しさ
fragile cease
もろい停戦
fragile coalition
もろい連立{れんりつ}
fragile coalition government
脆弱{ぜいじゃく}な連立政権{れんりつ せいけん}
fragile compromise
ぎりぎりの妥協{だきょう}
fragile consensus
もろいコンセンサス
fragile democracy
脆弱{ぜいじゃく}な民主主義{みんしゅ しゅぎ}(国)
fragile dish
割れやすい皿
fragile domestic situation
脆弱{ぜいじゃく}な国内状況{こくない じょうきょう}
fragile economy
脆弱{ぜいじゃく}な経済{けいざい}
fragile ecosystem
壊れやすい生態系
fragile environment
壊れやすい環境{かんきょう}
fragile excuse
説得力{せっとくりょく}に欠ける言い訳
fragile financial condition
逼迫{ひっぱく}した[危うい]財政状況{ざいせい じょうきょう}
fragile framework
脆弱{ぜいじゃく}な体制{たいせい}
fragile glasswork
壊れやすいガラス製品{せいひん}
fragile goods
壊れ物、損じやすい品、壊れやすいもの
fragile grasp of
〜の貧弱{ひんじゃく}な理解(力){りかい(りょく)}
fragile habitus
虚弱体質{きょじゃく たいしつ}
fragile harmony
束の間の調和{ちょうわ}
fragile health
虚弱体質{きょじゃく たいしつ}
fragile health system
もろい保険制度{ほけん せいど}
fragile item
壊れ物、損じやすい品、壊れやすいもの
fragile land
脆弱{ぜいじゃく}な土地{とち}
fragile lifeline
もろいライフライン
fragile links
脆弱{ぜいじゃく}なつながり
fragile love
束の間の恋
fragile love for
(人)への束の間の愛
fragile market
脆弱{ぜいじゃく}な[もろい]市場{しじょう}
fragile nature of
〜のもろい性質{せいしつ}、〜の脆弱性{ぜいじゃくせい}
fragile object
壊れ物、損じやすい品、壊れやすいもの
fragile peace
危うく成り立っている和平{わへい}、脆弱{ぜいじゃく}な平和{へいわ}
fragile plant
ひ弱な植物{しょくぶつ}
fragile site
染色体不安定部{せんしょくたい ふあんていぶ}
fragile skin
か弱い[ダメージを受けやすい]肌
fragile social equilibrium
壊れやすい社会的均衡{しゃかいてき きんこう}
fragile state
脆弱{ぜいじゃく}な国家{こっか}
fragile state foundations
脆弱{ぜいじゃく}な国家基盤{こっか きばん}
fragile status quo
脆弱{ぜいじゃく}な現状{げんじょう}
fragile structure
損傷{そんしょう}を受けやすい構造{こうぞう}
fragile teacup
壊れやすいティーカップ
fragile truce
壊れやすい休戦{きゅうせん}
fragile unity
辛うじて保っている団結{だんけつ}
■いちお揚巻(助六由縁江戸桜)名セリフ
こりゃ意休さんでもない、くどいこと言わんす。
お前の目を忍んでな、助六さんに逢うからは、
客さん方のまんなかで、悪態口はまだなこと、
叩かりょうが踏まりょうが、手にかけて殺さりょうが、
それが怖うて間夫狂いがなるものかいなぁ。
慮外ながら揚巻でござんす。
男を立てる助六が深間、鬼の女房にゃ鬼神がなると、
今からがこの揚巻が悪態の初音。
意休さんと助六さんをこう並べて見た所が、
こちらは立派な男ぶり、こちらは意地の悪そうな顔つき。
例えて言おうなら雪と墨。
硯の海も鳴戸の海も、海という字にふたつはなけれど、
深いと浅いは間夫と客。間夫がなければ女郎は闇。
暗がりで見ても助六さんと意休さんを取り違えてよいものかいなぁ。
たとえ茶屋舟宿の異見でも、親方さんの詫び言でも、
小刀針でもやめぬ揚巻が間夫狂い。
さぁ、切らしゃんせ。
たとえ殺されても、助六さんのことは思い切れぬ。
○ ○ ○
意休さんでもない、くどいこと言わしゃんすな。
お前の目を忍んで、助六さんと逢うからは、
仲ノ町のまんなかで、叩かりょうが踏まりょうが、
手に掛かって殺さりょうが、それが怖うて間夫狂いが
なるものかいなぁ。
慮外ながら揚巻でござんす。
「大和屋!」
男を立てる助六が深間、鬼の女房にゃ鬼神といやる、
これからは揚巻が悪態の
「大和屋!」
初音。
「待ってました!」
意休さんと助六さんをこう並べて見るときは、
こちらは立派な男振りこちらは意地の悪そうな顔つき。
たとえていわば雪と墨、
硯の海も鳴戸の海も海という字はひとつでも、
深いと浅いは客と間夫、間夫がなければ女郎はやみ、
暗がりで見てもお前と助六さんを取りちがえてなるものかいなあ。
アハハハハハ、お前わたしを切る気でござんすか、切らしゃんせ、
切られても、殺されても助六さんのことは思い切られぬ意休さんさあ、
すっぱりと、
「大和屋!」
切らしゃんせいな
○ ○ ○
揚巻(あげまき)
津打治兵衛「助六由縁江戸桜」より
吉原三浦屋
意志の強い三浦屋きっての太夫。
豪華絢爛なその衣装、立兵庫という髷にかんざし十八本と櫛三枚をさし、
黒襦子に金糸銀糸で縁取った着物を着、足には高下駄、何人ものお供を
連れて吉原の町を歩いた。揚巻は例えどんなに金を積まれても、嫌な客の
相手はしなかった。吉原の太夫としての誇りがあった。
それだけではない。揚巻には花川戸助六という深い仲の伊達男がいたのだ。
曽我五郎という名の武士の仮の姿だが、勿論太夫の元に通う金などない。
だが揚巻は人目を忍んで助六と逢瀬を重ねていた。金に負けない意地はあるが、
惚れた男にはめっぽう弱い。これが揚巻のいいところなのだ。
揚巻の元に日参して口説いていたのが髭の意休と呼ばれる金持ちの武士。
金も力もあるのだが、揚巻はそんなことで身体を許さなかった。金に目が
眩んで嫌いな男と寝たりしては女が廃る。揚巻の人生美学でもあった。
揚巻は頭に血が上ると相手が誰であろうと痛快な啖呵をきる気風の良さを
持っていた。例えば意休が助六の悪口を言ったときである。
「叩かりょうが踏まりょうが、手に掛けて殺さりょうが、それが怖うて
間夫狂いがなるものかいなぁ。慮外ながら揚巻でござんす。男を立てる
助六が深間、鬼の女房にゃ鬼神がなると、今からがこの揚巻が悪態の初音。
意休さんと助六さんをこう並べて見たところが、こちらは立派な男ぶり、
こちらは意地の悪そうな顔つき。例えていうなら雪と墨、硯の海も鳴門の海も、
海という字に二つはなれけど、深いと浅いは間夫と客。間夫がいなけりゃ
遊女は闇よ、暗がりで見ても助六さんと意休さんを取り違えて、ま、
良いものかいなぁ。例え茶屋船宿の異見でも、親方さんの侘び事でも、
小刀針でも止めぬ揚巻が間夫狂い。さぁ、切らしゃんせ。例え殺されようと、
助六さんの事は思い切れぬ。意休さん、わっちにこう言われたら、
よもや助けてはおかんすまいがな。さぁ、切らしゃんせ!」
(歌舞伎:「助六由縁江戸桜」三浦屋格子先の場より)
前置きしてから立て板に水の勢いで意休に痛烈な悪態を述べ立てる。
その威勢の良さに意休もすごすごと引き下がるのである。
惚れた男の為に命を掛けて悪態をつく。そこが吉原に生きる女の意地の
見せ所なのだ。
朝、目が覚めてこれまでのことがすべて夢だったと思いたい。 (映画 ピアノ・レッスンより)
いつまでも俺は下手だと思うているが良し。一生いつまでも下手だと思うが
良し、俺は上手だと思うと、もうそれきりなり。(市川 団十郎 江戸の歌舞伎役者)
平凡なことを、毎日平凡な気持ちで実行することが非凡なのである。(アンドレ・ジイド フランスの作家)
優しい言葉をかければ、信頼が生まれる。相手の身になって考えれば、結びつきが生まれる。相手の身になって与えれば、愛が芽生える。
(老子 中国の思想家)
すべてのキングにはクィーンがいる。君がそのクィーンだ。 (映画 キング・オブ・コメディより)
世界中の人々が小さな布きれを持ち寄って、色なんて気にせずに縫い合わせ
ることができたなら、この惑星に調和がもたらされるでしょう。(シシリー・タイソン アメリカの女優)
男は目で恋をし、女は耳で恋に落ちる。 (ウッドロウ・ワイアット イギリスの詩人)
ネズミの気持ちではチーズしか得られない。大きいものを得ようとするなら
狼の気持ちになれ。
(映画 錨を上げてより)
女の行動に理由なんかないわ。男は理由を求めて恋を失うのよ。
(映画 天使より)
恋愛は、種の保存のために私たちに仕掛けられた罠だ。
(サマセット・モーム イギリスの小説家)
結婚とは魔法の箱のようなものだ。
外にいるものは入りたがり、中にいるものは出たがる。
(映画 ドン・ファンより)
「こんな小さな事は後回しだ」という人は、大きいことからは逃げ出すものである。
(アンリ・フレデリック・アミエル スイスの文学者)